地域災害拠点病院
地域災害拠点病院とは、発災害対策基本法に基づいて都道府県知事が指定する、医療圏に対応する病院で、県内、近県で災害が発生し、通常の医療体制では被災者に対する適切な医療を提供することが困難な場合に、都道府県知事の要請により、傷病者の受け入れや災害派遣医療チーム(DMAT=Disaster Medical Assistance Team )の派遣等を行う病院です。
茨城県西部メディカルセンターは、筑西・下妻医療圏の災害医療を担う「地域災害拠点病院」として指定されています。
当院の概要と取り組み
当院は、筑西市民病院と県西総合病院が合併し2018年に開院しましたが、県西総合病院の地域災害拠点病院を引き継ぎ「地域災害拠点病院」に指定されています。筑西・下妻医療圏域における唯一の地域災害拠点病院としてその機能を果たしています。
当院では、地域災害拠点病院の役割を果たすため、大規模地震等災害が発生した場合に、被災者を迅速かつ円滑に受け入れができるよう、行政や消防、地域の関係機関と連携した実践的な災害訓練を、年1回実施しています。
また、災害発生直後から3日分、入院患者に対応できるように医薬品や食料品の備蓄も行っています。
厚生労働省及び茨城県知事からの要請により、災害派遣を行うことのできるDMAT(災害派遣医療チーム)があり、派遣機能を有しています。そのほか、屋上にはヘリポートが設置されて、傷病者の受け入れや搬出を行う広域搬送への対応も可能です。
DMAT
DMATとは、医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成されたチームであり、大規模地震及び航空機・列車事故等の災害時や新興感染症まん延時に、被災地域において必要な医療提供体制を支援し、傷病者の生命を守るため、厚生労働省の認めた専門的な研修・訓練を受けた災害派遣医療チームです。
当院では、2024年1月に発生した能登半島地震では、2度にわたり被災地支援のため、石川県にDMATを派遣し能登半島地域の医療支援を行いました。
出発前のDMAT隊員
DMATカーと救急車に乗り込むDMAT隊員
出発に際し職員から激励を受けるDMAT
珠洲市に向かうDMAT(能登市周辺)
珠洲市総合病院にて看護師から申し送りを受けるDMAT隊員
珠洲市総合病院の調整本部