診療科について
2018年の当茨城県西部メディカルセンター開院まで、筑西市、結城市、桜川市では二次救急輪番制を取るなどして、救急車搬送に対応してきましたが、中核となる病院が少ないため、多くの救急患者が筑西広域消防管外の病院に搬送されていました。平成29年度の筑西広域消防の救急搬送状況を見ると、搬送された7,818人中、管内収容は4,568人(57%)であり、3,250人(43%)は管外への搬送でした。開院後管内収容率は次第に改善し、2023年は約70%になっています。当院単独としても輪番4病院の中の約40%を、管内発生件数の約26%を受け入れられるようになり、2023年の救急搬送受け入れ件数は2,660件と急速に増加してきています。
当院では、救急診療科を設け、重症患者を中心に入院が必要となる二次救急患者と、急性心筋梗塞、手術が必要な脳血管疾患、多発外傷、重度の熱傷などの専門科、3次医療設備が必要なものを除く、人工呼吸器など呼吸循環管理が必要な重症心不全、肺炎など、より重症な救急患者もHCU(ハイケア・ユニット)を使用して受け入れていきます。夜間休日の緊急手術についても、常に対応可能ではありませんが、体制が取れる範囲で対応しております。
上記のような急性期の入院が必要な患者中心の救急医療になりますが、夜間休日は重症度がより軽い急患についても、当院かかりつけの患者や周辺医療機関での受け入れが困難な患者については、できるだけ対応していきます。また、地域の医療機関、医師会、行政とも協力し、地域住民がなるべくこの地域内の医療機関で受診できる体制を作っていくよう努力しております。
また、これからの地域の救急医療活動には不可欠といえるメディカルコントロール(MC)体制を強化し、プレホスピタルケアを充実させていくため、筑西広域消防、地域内の救急告示病院と緊密な連携を取り、救急救命士活動のオンラインコントロール、プロトコル作成、教育、事後検証などの活動を充実させていきます。
近年、自然災害等が頻発し激甚化の傾向も認められます。茨城県西部メディカルセンターは屋上ヘリポートや自家発電・井戸水利用装置等を備え、免振構造を有する大災害にも対応可能な災害拠点病院として、災害時の患者受け入れや、DMAT(災害派遣医療チーム)の充実などの体制を整備しています。2024年能登半島地震の際にもDMATチームを派遣しております。また、災害時には医師会と密接に連携して活動ができるよう、マニュアル等の整備や定期的な訓練を行っています。
どんな病気を診れるのか
緊急の処置が必要であったり、入院が必要となる中等症以上の急性期疾患や外傷の患者、
人工呼吸器の管理や重症室管理が必要な患者、人工透析が必要な腎不全の患者、緊急手術が必要な患者についても可能な範囲で診療いたします。
ただし、院内施設や診療科の関係から心臓カテーテル検査の必要な心筋梗塞や狭心症、脳外科手術が適応となる可能性のある脳血管疾患は受け入れられないことがあります。
どんな治療を行うのか
救急では疼痛、ショック、呼吸困難、意識障害などに対してまず酸素投与、人工呼吸器などの呼吸器管理、輸液、昇圧剤などの循環管理、鎮痛、除痛などの疼痛管理など初期対応を行い、原因究明のための各種検査を緊急で実施していきます。その後院内各科と連携して根本的治療を行っていきます。
救急外来を受診される方へ
救急外来を受診される方へをご覧ください
救急車を要請された場合は救急隊が当院を含む適正な医療機関を選定し、搬送します。
スタッフ
診療科長
氏名 |
山下 圭輔 |
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役職 |
病院長補佐兼部長 |
専門分野 |
消化器外科、肝膵外科、体幹部外傷外科、腹部外傷の診断と治療、救急医療システム、災害医学 |
専門医 |
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医員
氏名 |
大窪 勝一朗 |
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役職 |
部長兼内科部長 |
専門分野 |
一般内科 |
専門医 |
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氏名 |
平岡 友二 |
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役職 |
医長兼内科医長 |
専門分野 |
消化器内科 |
専門医 |
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